莞爾の草原。

RGSS3(RPGツクールVX Ace)や自作のことを主に書いていくブログです。不定期で更新していきます。

【ネタバレ注意】華宮アキヒロは離さない 傅の字篇 第三部 攻略・解説

【激しくネタバレ注意】

 そっと卵をなでるような優しい手つきでページをスクロールすることを推奨します!

※攻略は青字で書いてあります。答えとなる選択肢はドラッグして反転すると浮かび上がります。

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1.美術館の探索する

3F

・「紅血色の結界」作者不明

・「赤坂桜」赤坂 誠次郎

・「鏡光の融合」ジャン=ジョルジュ・ド=フォンテーヌ

・「豚の処刑ショー」キャンディ・ロッテ・リサ

・「創造のカラーボール弾」ジョヴァンニ・ピエルルイジ

これらを調べるとイベントが進む

 

【推理パート】

2.残りの一つ……密室の条件に当てはまらないものは……

 

【探索パート】

3.落ちてきた死体を調べる

 

4.屋上の部屋の左から1番目のクローゼットを調べる

 

5.4Fのピエルルイジの部屋にいる九條院に話しかけてから、ピエルルイジとキャンディロッテリサに話しかける

 順番通りに話しかけないと話しかけないとイベントが起こらない

 

6.赤坂の桜の部屋に入ってからハインツに話しかける

 

【推理パート】

7.「2時11分の意味とは……」

針と針の交わる時間

 

8.「この人の証言はあり得ないんですよ……!」

九條院

 

9.「この事件の真犯人は……!」

亜種翡翠

 

【解説】

 この話からやたら演出がえぐくなります。

 さて、今回の話は推理ゲームというよりかは割と人物の境遇などを中心に話が進んでいきましたが、結局、亜種翡翠の目的は何だったのかが語られずじまいに終わってしまいました。彼女の継父の障害者施設存続のために犯行に及んだのか、それとも一種の伝説のようなものを作りたかったのか。どちらともとれるように思えますが、彼女は由緒あるキーファシュタイン美術館の館長であり、わざわざこのような計画を立てずともお金は手に入るでしょうし、そもそもこの「紅血色の結界」の計画が手っ取り早くお金を稼ぐ方法に向いていないので、本当の彼女の目的は後者となります。

 「紅血色の結界」の計画は、人が死ぬという絵画を高値で資産家に売りつけ、亜種翡翠が購入者を殺し、その絵をまた高値で売りつけるというものです。しかし、当然、ばれないように人一人殺すのにも時間はかかります。購入者の行動パターンを調べ上げ、この時間なら誰にも見られずに殺すことができると綿密に計算を重ねる必要がありますから。そんな悠長なことをしていれば、本当に施設は潰れてしまいます。

 この計画の中で、彼女は自分の死体役であるペネロペ・マルチネスを殺します。高所から落ちた際に頭が割れたため、顔だけでは誰だか特定できず、警察は肌の色と服装から彼女を亜種翡翠と認識してしまいました。亜種翡翠は自分の身の回りの私物とペネロペの私物を入れ替えていたり、常日ごろから手袋を着用していたりと、死体の正体を隠すことを決して怠りませんでした。

 普通に考えれば、自分を殺すなどということをすれば、いろいろと面倒事が付きまとってくることは明白です。しかし、それを受け入れてまで彼女が自分役のペネロペを殺したのは、彼女の胸の中に大きな自己嫌悪があったからです。彼女はその自己嫌悪が、自分を社会的に殺すことで拭い去れると思い込んでいました。自分でないものになることにあこがれを抱くのは珍しいことではありませんが、彼女の場合はそれが異常に強かったのです。

 そして、彼女の伝説を作りたいという願望は、幼少期から人間の愛を知らずに生まれ育ってきたことが原因にあります。継父のロン・グリーンウェルは常時施設の仕事に追われてあくせくと働いており、外に出ても周りが白人だらけで溶け込めず、むしろいじめに遭ってしまいます。そんな彼女が唯一人から称賛されたことは絵でした。彼女は一人のときに欠かさず絵を描いており、彼女の絵はそこいらの大人の絵よりもはるかに上手でした。彼女は人から褒められたり、噂をされたりすることが好きで絵を描き続けました。彼女の才能を見込んだロンは彼女を小学校に入学させますが、そこでも肌の色を理由にいじめられ、トラブルを起こし、退学に追い込まれます。人から注目されたいという純粋な気持ちが、被虐のもとに歪み、悲しいかなあらぬ倒錯を起こしてしまったのです。

 ちなみに、第一部で軽く語られている赤坂の死生観ですが、それは彼の桜のパフォーマンスにも現れています。彼が桜を通して語りたかったのは、フレットが言ったような「一発すごいことをしよう」ということではなくて、「死を惜しまれるような人間になろう」ということです。

 論明卿はそういう人間とはほど遠い存在でしたが、それでもまだ最低限死を尊重される自由はあったはずだと、赤坂は語っていました。赤坂は老境に立ち、死とは人の節目であり、皆平等であるべき、とても大切な尊重される権利だと悟りました。禮敬を息子のようにかわいがっていた赤坂ですが、論明卿の平等であるべき死の権利を奪ったことはとても許せたことではなかったでしょう。

 さて、話は変わって、最初にヒロが亜種翡翠を見て凍ってしまった理由ですが、いうまでもなく一目惚れが原因です。強気にふるまっているヒロですが、ナルシシストなのか自分に似た女性がタイプで、そういう女性を目の前にするとたじたじになります。ヒロも国内では、幼少期よりその高い身長と日本人離れした顔立ちから「鬼」と呼ばれて避けられてきていました。だから、亜種翡翠から自分と似たオーラを感じたのでしょう。

 さらに話は変わって。「結局紀藤川と繁明は何だったの? 特に事件に絡んでこなかったのになんで出てきたの?」という疑問をお持ちの方にお答えします。紀藤川は、亜種翡翠が宣伝目的のために呼ばれただけで、特に事件とは関係ありません。繁明は「最終回に急に出てこられてもなぁ……」ということで、ちょうどいい三部目に登場してもらっただけです。特に事件とは関係ありません。

  ちなみに日本語だと紛らわしいんですが、ハインツのミドルネームのブラントン(Branton)とドロテア・ブラントン(Blanton)のブラントンは全くの別物です。